留学当時の年齢:18歳(女性)
留学先:オーストラリア
期間:二週間
海外留学を決めたきっかけ
きっかけは学校で配られた一枚の案内文でした。
提携しているオーストラリアの学校との交換留学の募集と書かれていました。
当時の私は高校三年生、時期は夏、受験を控えた時期でした。
受験生という立場上、参加していいものか悩みましたが、
行きたい気持ちが上回り学内の試験(面接)受け、無事合格し参加できることになりました。
立派な動機があったとかではなく
- 純粋な好奇心
- 高校最後という今を逃したらチャンスはない
ただこの二つの気持ちだけで参加を希望しました。
一人じゃない!
学校からの交換留学なので日本人は私一人ではありません。
生徒も一年生から三年生である私も合わせて十名そして、引率の先生ももちろん一緒です。
初日から帰りまでの予定はしっかりと決められていましたし、
一人で何とかしなければならないことはほとんどなく、その分不安はだいぶ軽減されていました。
英語の語学力にもちろん差はありましたが、ほとんどの生徒が私と同様初海外ということで、同じ境遇の仲間がいるということも心強かったです。
留学中のアクシデント
交換留学ということで、宿泊は提携先の学校の生徒宅ということになっていました。
各自同性のホストファミリーが割り当てられており、引き合わせの会のようなもので
それぞれ名前を呼ばれました。
いよいよ私の番になり、私の名前とホストフレンドの名前が呼ばれました。
しかし、一向に私のホストフレンドだけ現れず。
初日からいきなりのアクシデント…
しばらくすると一人の男子生徒が前へ出ました。
同性と聞いていたので、周りがざわざわしていると、
その方は予定していたホストフレンドのお兄さんとのこと。
事情を聴くと、
ホストフレンドは留学に行っていて、替わりに彼女のお兄さんがホストフレンドになるということでした。
最初はとても戸惑いましたが、感じも良さそうな方だったので、一先ずほっとしました。
距離感が分からず、引きこもりに
ホストファミリーが決まって安心したのも束の間
次にぶち当たったのが、呼び方の問題でした。
ちょうど側にホストファーザーがいたので、なんと呼んだらいいですか?と聞くと
「Dadと呼んでくれたらいいよ。」
と優しい笑顔で言ってくださいました。
なので、てっきりホストマザーも「Mam」と呼んだらいいのかなと思い
その後やってきたホストマザーに「Mam」と声をかけると
「私はあなたの母親じゃないから」
と言われ、すごく拒絶されたように感じました。
ホストファーザーとマザーの温度差に結局どうしたらいいかわからず、「すみません…」と謝り、少し気まずい気持ちのままホストファミリーの家へと向かいました。
ホストフレンドは気にかけてよく話しかけてはくれましたが、
ホストファミリー(特にホストマザー)との距離感がわからず、極力ホストファミリーの家では自室にこもる生活になっていました。
留学中疲れ果て、投げ捨てた先にみつけたもの
最初の印象が個人的に受け入れられていないという印象だったので、
ホストファミリーに対して、自然と気を使うようになってしまいました。
そうすると、食事でも、日常でも気を使い、ただでさえ慣れない海外で
心も体も疲弊していた私は、美術館の見学中に近くにあったベンチに座り込みました。
そんな私に気づいたホストフレンドが近寄り、声をかけてくれました。
疲れ果てて文法やらなんやら考えることもできなかった私は、
ただ一言「疲れた…」と言いました。
すると、ホストフレンドはその一言で察知してくれて、他の生徒達や先生に声をかけてくれ
ゆっくり休むように促してくれました。
疲れ果て、殆どの会話が単語だけになっていたのですが、それでも伝わるということに
肩ひじ張っていた自分の力がすっと抜けて楽になるような感覚になりました。
察してもらうことよりも伝えること
日本人は察する文化があるため、察してもらうことに慣れているところがあります。
しかし、海外はそうはいきません。ゼロでありませんが伝えないと伝わらないのです。
当時の私もやはり察してもらいたいという気持ちが大きく、自分から話しかけるよりも
話しかけてもらうことを待つことが多かったです。
ですが、単語でも伝わることが身に染みてから、
あまり難しく考えず、単語でもいいから伝えるように心がけるようになりました。
例えば、わからない単語は、聞こえたまま繰り返して最後に?をつけるだけでも、
メモなどにつづりを書いてくれたり、ゆっくりとした口調で発音を教えてくれたり、
意味を一生懸命、別の言葉で説明してくれたりしました。
そうしていくうちに、コミュニケーションをすることへの抵抗が少なくなってきました。
留学で起こった変化
①英語に対する抵抗感の減少
四六時中英語を見て、聞くので、脳が英語で満たされていきます。
その結果、英語を聞くこと、話すこと、使うこと、見ることに対する抵抗感がだいぶなくなりました。
自然と相打ちも英語になりましたし、ぽそっと漏れる独り言も英語になりました。
(イメージとしては帰国子女やハーフ、バイリンガルの方が咄嗟に英語が出るあんな感じです(笑))
さらに、この二週間足らずの間に英語で夢をみるまでになり、自分でも驚きました。
②新しい進路へ
受験生ともなると、クラスも理系と文系に分かれており、
留学する前に薬学部を希望していた私は、理系のクラスに所属していました。
ですが、この留学で自分が学んできた言葉が通じ、コミュニケーションが取れたという経験は、
自分の中で大きな喜びに変わり、もっと学びたいという気持ちが沸いてきました。
その結果、進路を文系の外国語学部へと変更しました。
私の人生にとって大きな変化でしたが、今振り返ってもこの時に進路を変えてよかったと思っています。
留学に戸惑うあなたに伝えたいこと
①出来るだけ不安の少ないプランを選ぼう
学校や公共の交換留学プログラムなど団体だったり、期間が短かったりするものから選ぶのもおススメです。
通常の留学よりも安価で行けたり、サポート体制が整っ ていたりするので、留学に対する不安は軽減されます。
②日本人よりも海外の人と接することを心がけよう
複数人で行くプログラムだとどうしても日本人がいることに安心し過ぎてしまい、
日本人とばかり話してしまう方も少なくありません。
それだとただの観光になってしまいます。
せっかく留学に来ているのにそれではもったいないです。
出来るだけホストフレンドや他の国の留学生と少しでも関わるようにしましょう。
わからないことは恥ずかしいことではありません。
わからないことを伝えるだけでも、大切なコミュニケーションです。
日本人同士でも簡単な単語や文のやりとりだけで会話が成り立っていることも多いものです。
だからこそ、伝えて(話して)聞くというだけでも、立派な会話の練習になります。
簡単なやりとりでも伝わるというのは大きな自信につながるので、そうした簡単にできるところから意識してほしいなと思います。
まとめ
- 人見知りでも、興味があるというだけで十分な動機ときっかけになります。
- 行動することが大事、行動すれば必ず何かが変わります。
- 単語でもいいから伝えるようにしましょう。 それも立派なコミュニケーションです。
- いきなり完璧である必要はない、できるところから始めましょう。
当ブログでは皆さんの英語にまつわる体験談を募集しています。
こちらの記事は、オーストラリアでインターンをされた方のした方の体験談です。海外インターンで直面した困難をどう乗り超えていったのかは私たちが成長するきっかけを教えてくれます。
ぜひご覧ください。