兵庫県在住、Hiroさん(女性)の英語にまつわる体験談をご紹介
I can’t …
今から20年程前、大阪市内のアパレル業界で事務員として働いていた頃の話をします。
当時22歳だった私は、海外旅行に興味は無く、飛行機すら乗った事もありませんでした。
ただ毎日、仕事に行って帰るだけの生活 ―――
たまに友達とBarに行って外国人と話しをする機会があったものの、
「人見知りで何を話せばいいのか?」
「中学生の頃に習った英単語を必死で思い出すけれど、イントネーションは合っている?」
「これは、カタカナ英語の発音カナ⁈」
そして何より
「恥ずかしすぎて、英語を話すなんて、声が出ないわ!」
結局、一言も話せず…撃沈……
学生の時にもっと真面目に英語を勉強しておけばよかった…
そんな私が!アメリカに!
会社の仕事で、事務研修という名目で、ファッションデザイナーさんの使い走りとアメリカ支店の視察に行くことになりました。
しかもニューヨーク!!
幸い、事務の先輩と同僚の3人での研修。パスポートの取り方も、飛行機の乗り方もわかりませんでした。
飛行機による移動時間は14時間⁈
全てのことにおいて、何度も確認を取りながら、無事ニューヨークに向け飛び立つことが出来ました。本当に一人じゃなくて本当に良かったなと思います。
アメリカ支店で働いていた日本人バイヤー・Kさんが現地を案内してくださり、買い付けや、レストランでのオーダーに至るまで、全て面倒見ていただき、無事に研修を終えました。
「175㎝やねん」
Kさんのおかげで、自由の女神やエンパイア・ステート・ビルやソーホーなど、
観光地まで案内してもらいました。
ここまで英語を話す機会もなく、ニューヨークを堪能出来ました。
あとは、家族に頼まれていたお土産を買いに行くミッションのみ!
姉と妹、母のお土産は、会社の買い付けの隙を見て購入。
唯一話した英語は、Thank youだけ。
問題は、義兄ちゃんのリクエストGパン。
先輩も同僚もメンズの買い物が無く、「あの辺のお店で買えるから30分後に集合ね」と
マジですかぁ!
英語全く出来ませんが‼
しかし時間が無い!
一人でお店に入る恐怖。
言葉が通じない不安と戦いながら、メンズコーナーを見つけることもできず・・・
焦りと緊張で店内を小走りに回りました。
そこへ、一人の黒人男性の店員さんが近寄ってきました。
(うぅ“… でかい!やばい!怖い!)
話しかけられるも、早すぎて聞き取れず、全く何を話しているのかも理解できませんでした。
(何とか愛想笑いをしてやり過ごそう・・・)
そうこうしていると、もう一人黒人男性の店員さんが駆けつけてきました。
一人でも大変なのに二人なった!
私、相当挙動不審だったのか⁈
もうやけだ!
「Gパン・パンツ・メンズ・マン」とひたすら思いつく単語を言い続けました。
すると、一人の店員さんが微笑みながら、何か言っています。
「……size…」
(来た!知っている単語が聞き取れた。)
しかし、35インチと伝えるものの通じません。
困った店員さんがジェスチャーで頭を押さえ、身長を訪ねてくれました。
「175㎝!」
これも通じません。
(175って英語で何て言うんだっけ⁈)
私もジェスチャーで店員さんと同じくらいと日本語で伝えました。
そして、ようやくGパンコーナーに辿り着き、ジェスチャーと単語で店員さんが教えてくれたサイズのGパンを購入することにしました。
大阪弁は世界共通語⁈
その後も二人の店員さんは、私に女性物のジャケットやスカートを選んでくれたのですが、断ろうにも英語が出ず。
勧められるままジャケットを試着させられ、
鏡の前でいかにも似合うよと言わんばかりに「GOOD」を連発。
(まぁ確かに似合っているし、ニューヨーク記念に自分へのご褒美として1着買って行こう・・・)
まだ連れ回そうとする店員さん。
そう、私はいいカモに…
「もういらんねん。時間も無いねん。ごめんな。」と必死で訴えました。
すると、店員さんは「OK!OK!」と笑顔で手を振ってくれました。
(大阪弁やのに通じた!)
嬉しくて「ありがとう」と言って帰りました。
Thank youくらい言えたのに、笑
たった30分のショッピング。
必死すぎて、恥ずかしさも不安も無くなり、ただお土産を買いたい一心でした。
英語ではなかったけれど、ジェスチャーや表情で想いは伝わることを学べた旅となりました。
この経験で、私でもやればできると自信に繋がり、世界が広がりました。
義兄ちゃんのGパンは、見事サイズもピッタリ!色も義兄ちゃんの好きな色でした。
自分のご褒美に買ったジャケットは友達からの評判も良く、自慢の一張羅となりました。
日本に帰国後は・・・
20年経った今でも私の英語レベルはほとんど進歩していません。
ですが、この経験を経て、英語を話せる日本人の友達を作り、外国人の友達を作ることに成功しました。
もちろん私は、大阪弁のまま話します。会話は、英語で話しかけられ、日本語で返答します。もしくは、その逆で会話を楽しんでいます。
はたから見れば、不思議に思われるかもしれませんが、私は英語のヒアリングの勉強になり、友達は日本語の勉強になりGive and takeの関係です。
それでも通じ無い時は、ジェスチャーを交えながら伝えます。それでも無理な時は、携帯電話アプリを使います。
お勧めは、LINEアプリの『LINE英語通訳』を友達登録するのが一番お手軽です。文字入力で調べることもでき、マイク機能を使って音声で調べることもできます。
まとめ
私は経験を通して、英語で会話をする上で大切なことをいくつも教えてくれました。
- 英語を流ちょうに話せなくても、ジェスチャーや表情で想いは伝わる
- 自分が英語を話せなくても、英語を話せる日本人の友達を介して外国人の友達を作ることができる
- どうしても通じないときは、通訳アプリを活用する
「自分の足りない所は、素直に周りの人に頼り、時には文明の利器を使う」
無理しすぎず、楽しみながら自分スタイルを見つけて下さい。
コメントを残す