音楽家・Keita@パリ在住さん(33才)の体験談
音楽祭で最高の演奏を披露!でも孤独感・・・
私はパリでヴィオラ奏者をしています。
大学3年の時、札幌で行われた国際音楽祭に参加しました。音楽祭のライヴ感に包まれ、高揚感を覚えながら披露した講演自体はとても満足のいく内容でした。しかし、音楽祭はそれだけでは終わらなかったのです。
講演後に世界中の音楽仲間とのディスカッションがあったのですが、英語が分からず話に全く参加できませんでした。会話が全くままならず、それまで味わっていた一体感を根こそぎ奪われて孤立感を強く感じてしまいました。
「6年間学校で勉強した英語は一体何だったんだ!」という憤りがその頃から消えることはなくなりました。大学内でもマスタークラスはほとんど英語。でも自分から質問することもできず、もどかしい毎日を送っていました。
アメリカ留学、そしてフランス留学
大学を卒業後、私は音楽での自分の成長を求めてアメリカ留学を決めました。アメリカに留学するに当たって英語の猛勉強をし、苦労しましたがTOEFLで必要点数を超えることができました。
その甲斐もあってか、渡米した初日からいきなりタクシーの運転手と英会話ができました。そこから自信をつけて、学校の仲間と英語で話をしたり、ディスカッションができるようになりました。
帰国後、職場での公用語が英語だったのもあり、リハーサルなどでも英語でやり取りをしていました。世界レベルのアーティストともやりとりができ、より広い世界への願望が増えました。このおかげでフランス留学につながったと思います。
ちなみに、私の職場の留学経験のない日本人メンバーは一様に英語でのコミュニケーションに非常に苦労していました。その職場では英語ができるのは常識とされていたのです。
先日はパリの学校で講演会がありました。パリの大学なので普段はフランス語を話しているのですが、その日はなぜかリハーサルが全部英語で行われました。
フランス語圏に渡って久しぶりに英語を話す機会でしたが、英語でのリハーサルも今となっては普通にこなせます。私の英語はほとんど劣化していなかったのです。
こういう場では全員が英語が話せることは完全に前提条件になっていて、その追加としてフランス語を勉強することが不文律となっています。つまり、英語ができなければそもそもフランス語以前の問題でもあるということです。
私のオススメ勉強法
私は英語の実力を測る上でIELTSを一番推奨しています。世界で一番人気のある試験だし、世界基準で実力が測れます。イギリスの試験ということもあって、まずはイギリス英語の発音を徹底的に練習することが重要です。
私は以前はアメリカ英語を喋っていましたが、フランス語にある程度目処が立ってから、改めて英語をやり直す時にイギリスの発音にしました。
「イギリス英語発音教本」から始めて、発音記号を覚えてから自分の興味のあるイギリス英語のコンテンツを音読。
今では絶版になってしまった「英語達人教本」の中からラッセルの「幸福論」を選び、まずは意味もわからず発音だけ完コピしました。そもそも難しい文章ですが、学校英語でやった精読は後でいい。
文法や読解、リスニングはこれが終わってからやること。
私はフランス語でも完全独学でこの方法を取りました。
その結果28歳で始めてわずか半年でネイティブのフランス人との会話にたどり着けました。だからどの外国語でも再現性は高いはず。イタリア語、ドイツ語でも少し試しましたが、十分応用できます。
まとめ
- 国際音楽祭に参加した際、演奏はできても英語が話せず孤独な思いをした
- アメリカ留学の時に英語を覚え、今は音楽でフランス留学をしている
- フランスでさえ音楽のリハーサルは英語で行われることもあり
- 音楽業界でコミュニケーションのベースにあるのは「英語」だと実感した
- 言語を勉強するのに必要なのは「耳」から、発音を徹底的に勉強することが習得の近道
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