やはり海外移住をしてから知らなくて困ること、それは何といっても…ゴミ出し!!
今日本に住んでいる外国人が困ったことの第1位は『ゴミ出し』なんだそうです。
間違ったゴミを出してしまって罰金を払うことになってしまった…なんてことになってしまうのは勘弁したいですよね…。
そこで今回は、アメリカ・ドイツ・スウェーデンのゴミ出しの方法や環境問題への取り組みについてお伝えしていきたいと思います♪
日本の取り組み
アメリカ・ドイツ・スウェーデンのゴミ出し方法や環境問題への取り組みについてお伝えしていく前に、日本はどんな取り組みをしているのかご紹介します。
ゴミ出しについては、日本では
- 大きく分けて可燃(燃える)ごみ・不燃(燃えない)ごみ・資源ごみ・粗大ごみの4つに分けられる
- 地域によって分別ルールに差異がある
- 曜日で出せるごみが決まっている
など、海外と比べると少しルールが細かく決まっています。
日本では主に3R(Reuse,Reduce,Recycle)に力を入れて取り組んでいますよね。3R運動が徹底されていて、分別回収やリサイクルをすることは日本人にとって普通のことになってきています。
最近ではRefuseとPepairを加えた「5R」の取り組みも注目されています。
- 不要なものを受け取らない、Refuse(リフューズ)
- 修理しながら長く使う、Repair(リペア)
こちらもすぐに取り組むことができるので、住む国に関係なく「持続可能な世界」のため、是非意識してみてくださいね!
日本のゴミ出し事情を知ったところで、ここからは、アメリカ・ドイツ・スウェーデンのゴミ出し事情と環境問題への取り組みを見ていきましょう!
アメリカ サンフランシスコ
アメリカのサンフランシスコでは2020年までにゼロウェイストを目指して
- Reduce(リデュース)
- Reuse(リユース)
- Recycle(リサイクル)
- Rot(ロット)
を進めています。
「リデュース」「リユース」「リサイクル」は聞いたことあるけど、「ロット」って聞いたことがないなんて方多いのではないでしょうか?Rot(ロット)はアメリカ・サンフランシスコだけが行っている取り組みなんです!
4Rはそれぞれどんなことをやっているの?
- Reduce(リデュース)
サンフランシスコでは、2014年に公共の場でのペットボトルの販売が禁止になりました。
その代わりにサンフランシスコ市内には水筒にいつでも水が入れられるように会社や学校・デパートなどが整備されているんです!サンフランシスコでは「マイボトル」を持つことが普通のことなんだそうです。
- Reuse(リユース)
サンフランシスコのトランスファーステーションに制作拠点を置きペットボトルを使ってアーティストが芸術作品を作成しているんです!
↓↓左・水入れ場 右・ペットボトル芸術品↓↓
- Recycle(リサイクル)
ペットボトルや缶・紙などを建築資材や容器など新たな製品へと生まれ変わらせています!
- Rot(ロット)
さあ、「Rot(ロット)」です!
そもそもRotってどういう意味なのと思いますよね。「Rot」には「腐敗」という意味があって、家庭やお店から出た生ごみを肥料に変化させて土に返すっていうことを意味しています。
サンフランシスコでは、2009年から生ごみの分別回収が義務化になっているんです。
回収された生ごみは、肥料となり、ワイン用のぶどう畑や家庭菜園に使用されます。
さらに、サンフランシスコではごみの種類によってゴミ箱が違うんです。
青のゴミ箱
(リサイクル:プラスチック、ガラス、缶、紙)
緑のゴミ箱
(コンポスト:生ごみ、紙容器、庭の植物など)
黒のゴミ箱
(埋め立て:埋め立てごみ)
回収は全て有料で、一軒家だとゴミ箱の大きさにもよりますが、年間約5万円程度かかります。
ごみ収集は週に1度だけなので、サンフランシスコでに住むことになったら覚えておかなきゃいけないことですね!
ドイツ
世界一キレイ好きな国と言われているドイツ!
ドイツのハノーファー市では「循環経済法」が制定されています。
製造者に対し使い捨て容器に高い値段の課税がされていて、他はデポジット制が導入されていて、「ごみを作らない」ということが徹底されているのです!
デポジット制は不法投棄に効果があるとされています。
洗って何度も使える(リユース)容器のペットボトルで約20円、一度しか使えない(リサイクル)ペットボトルで約30円程度のデポジットがかかっています。
日本でも実は「ビールびん保証金制度」としてデポジット制度のようなものがあるのはご存知ですか?
日本の場合「税」としてきっちり決まっているのではなく「販売店の取り組み」として行われています。なので、全てのお店で返金してもらるわけではないので注意してくださいね。
ドイツでのごみの分別は?
ドイツでは分別したごみを「トンネ」という大きなコンテナに出します。トンネは捨てるごみ別に色が分かれている地域が多いです。
ごみ処理は「生ごみ」と「家庭ごみ」が有料で年間2~2万5千円程度かかります。Recycling Hof (リサイクリング・ホーフ)で無料でゴミを捨てることもできますが、場所によって捨てられるものが違うので覚えておきましょう!
大きく分けて、7つに分けてゴミを捨てなくてはいけません!
- びん(ガラスの色によって3つに分ける) →茶・緑・白トンネ
- 紙(古新聞・ダンボール) →青トンネ
- 包装容器(プラスチック・金属の包装容器) →黄色トンネ
- 生ごみ →茶または緑トンネ
野菜の皮・枯れ枝・花・落ち葉(食べ残しは含みません!) - 家庭ごみ(1~4以外のごみ) →灰色トンネ
- 粗大ごみ
ハノーファーでは年2回まで、無料で家まで引き取りに来てくれる - 特殊廃棄物(電池・薬品・ガソリンなど)
→リサイクリングホーフへ持ち込む
実際にゴミを分けることになったらわからなくなってしまいそうですよね(笑)
リサイクルマークはしっかり確認し、デポジットの返金だけはお忘れなく!
小さい頃からごみの分別やリサイクルについてしっかり学んでいるからドイツが「世界一キレイ好きな国」って言われるんですね!
スウェーデン
スウェーデンはヨーロッパ諸国からも「環境先進国」として知られているほど、ごみ処理に対しての制度が進んでいるんです!
スウェーデンのストックホルムでは、ハンマビーショースタッドという人口のエコシティ地区があります。この地区では
- 燃えるごみを燃やす熱 →お湯を沸かし発電して、街で利用
- 下水処理 →バイオガスを作り、家庭用ガスやバスの燃料として利用
このシステムのおかげで、なんと国民が出す96%をリサイクルに回すことに成功しているんだそうです!
ゴミの分別は日本以上?!
ゴミの分別は日本以上に細かくなって、家庭から出た99%のごみが何かしらにリサイクルされるか、エネルギー源となっています!ごみ回収は有料で年間3万円程度かかります。
- 生ごみ →茶色の指定袋に入れて出す
庭のある家だと、ごみに出さず自宅でたい肥にし、庭で使うのが一般的 - 有害ごみ(ペンキや農薬)
→リサイクルセンターやガソリンスタンドへ持ち込む - デポジット制容器(アルミ缶・ペットボトル・ガラスびん)
→スーパーの回収機へ持っていく - デポジットのない容器(輸入ワインびん、緑のびんや透明なガラスびん)
- 紙容器
- プラスチック容器
- 金属容器(デポジットできるアルミ缶以外・缶詰・スプレー缶)
- 古着
→一般ごみでも捨てることができますが、着なくなった服は寄付するのが一般的 - 粗大ごみ
→リサイクルセンターへ持ち込む - 一般ごみ(上記以外のごみ)
スウェーデンではごみに対する環境の教育も行われています!「グリーンフラッグ」という制度を設けているのです。
- 全ての学級が環境問題に取り組んでいる
- 1~2年間の取り組みをまとめて認証団体に提出する
など条件をクリアすると「グリーンフラッグ」がもらえます。
このグリーンフラッグは、熱心に環境について児童・生徒が考え、学校と地域が協力して取り組んでいるという国際的な認定です。
↓↓左、日本で取り組んでいる学校もあります!↓↓
途上国のゴミ事情
ゴミをしっかり分別し、収集・処理される国をご紹介しましたが、発展途上国ではまた事情が違います。
- 空地や川にそのままゴミが捨てられている
- ゴミ捨て場と指定されている場所でも、焼却など処理が行われておらずそのまま
- 焼却など処理せず、そのまま埋める
- 山に捨てておけばそのまま分解されると考えている
- 急激に成長をしたため、ゴミ処理が追い付いていない
など日本人には少し信じがたい状況の国もあります。
そういった国は
- ごみの腐敗によるガスの発生で自然火事が発生
- 一般人が火を付け野焼きをする
- 不衛生なので病気が蔓延する
- ごみの放置で発生した有害物質による障がい児の増加
- 道路の排水溝にゴミが溜まり大雨で洪水になりやすい
など深刻な問題があります。
そういった国へ移住を計画する方は少ないと思いますが、海外赴任や長期滞在旅行などゴミ出しを伴いそうな場合は、その国のゴミ事情を調べることもオススメします!
まとめ
今回は国別のゴミ出し方法や環境問題に対する取り組みなどをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
海外移住を考えている方、最近海外移住したばっかり!という方、改めて自分が今住んでいる国のゴミ出し方法やリサイクル方法などを確認してみるのもいいかもしれません!
ゴミ出し方法をしっかり知ったうえで、充実した生活を送りましょう!
エコバックを持ち歩く・詰め替えられるものは詰め替えを買う・簡易包装を選ぶ
フリーマーケットに参加(売り・買い)する・再利用できるものは再利用する
資源ごみの分別をする・リサイクル製品を積極的に利用する