ちなみに、その『コーヒーとベーグル』の組み合わせが朝の定番メニューになっている国はどこか知ってる?
アメリカの朝ごはんはシリアルやオートミール、イギリスはトーストとスクランブルエッグなんかが定番だよ
海外の朝食はなんとなくコーヒーとスナック系の軽食のイメージがあったけど、国によっていろいろあるんですね!
せっかくだから、今日は世界の朝ごはんについて詳しく見ていこう!
意外と知らない!?世界の朝ごはん
海外で生活をしていく上で避けては通れないのが、食文化の違いですよね。
日本人が白いご飯とお味噌汁をこよなく愛すように、
各国でも定番の朝ごはんがあり、その国の食文化は朝ごはんをみればわかるといっても過言ではありません。
そして朝ごはんのメニューとともに違いがみられるのが、各国の時間の使い方
朝ごはんの準備に時間をかけるのか、食べるのに時間をかけるのか。
家で作るのか、外に食べに行くのか。
甘い朝ごはんが好まれるのか、しょっぱい朝ごはんが好まれるか…
この記事では、僕が面白い!食べてみたいと思った国の朝ごはんを紹介していきたいと思います♪
アメリカ ~時短だけどちゃんと栄養!日本にも馴染みのある朝食スタイル~
アメリカの定番メニューと聞くと、どうしても思い出してしまうのがマクドナルド…なんて方も多いんじゃないでしょうか。
そのせいか、アメリカの朝ごはんはジャンクなイメージがありますよね。笑
しかし、アメリカの朝ごはんの定番はシリアルです。
穀物を押しつぶし加工したもので、牛乳をかけて食べたり、お粥のようにして食べたりします。
ドライフルーツやナッツを加えることも多く、食物繊維が豊富であることや手軽に食べられることからも、最近は日本でも女性を中心に人気の朝ごはんになっています。
『パン』の種類に“クロワッサン”や”食パン”があるように、『シリアル』の種類として”オートミール”や“コーンフレーク”がある、とイメージするとわかりやすいですね
また、朝食メニューとしてはオムレツも人気です。
残り野菜やチーズなどを加えた具だくさんのオムレツは、朝の忙しい時間でもしっかり栄養を取れるメニューです。
ハッシュドポテトと卵、チーズをトルティーヤで巻いた「ブレックファストブリト―」と呼ばれる軽食を買うビジネスマンも多いんだとか。
アメリカの朝食は、短い時間でもしっかり栄養を取れるものが多いですね。
もちろん、マクドナルドのような、パンケーキにベーコンエッグといったちょっぴりジャンキーな朝食も食べられていますが、このようなボリューミーな食事は、休日、教会にいったあとの『ブランチ』として食べられることが多いようですよ。
イギリス ~朝食第一主義!?量がとにかく多い、伝統的なイギリス朝食~
スターバックスのメニューにも『イングリッシュブレックファーストティーラテ』というメニューがあるくらい、日本人にも浸透しているイメージのあるイギリスの朝食。
しかし、この『イングリッシュブレックファスト』という呼び名、実はイングランド地方の朝食スタイルを限定して指す言葉だった、ということをご存知ですか?
イギリス全土の朝食スタイルを総称したものは『フル・ブレックファスト』
地域ごとにイングリッシュ・ブレックファストや、スコティッシュ・ブレックファストと少しずつ色が違いますが、元をたどるとかなり“重い”、『フル・ブレックファスト』が起源となっています。
こんなに食べるの!?とびっくりしてしまうほどの多品目な、伝統的なフル・ブレックファストのメニューは以下の通りです。
- コーヒー または 紅茶
- ポリッジ(オートミールのお粥)
- フルーツ
- 卵料理(ポーチドエッグやスクランブルエッグ)
- ベーコン・ソーセージ
- キッパー(ニシンの燻製)
- べイクドビーンズ
- トマト
- マッシュルーム
- マーマレードの添えられたトースト
- ケジャリー(ほぐした魚の身やゆで卵の入った米料理)
- スコーン・ロールパン
- プディング
栄養価、そしてカロリーがかなりのものであることはメニューを見れば一目瞭然ですが、現在のイギリス式朝食はかなり簡素化しています。
- シリアル
- トーストとマーマレード
- 紅茶あるいはコーヒー
フル・ブレックファストに比べるとかなり簡素ですが、これはあくまでもベース、各家庭ごとに出される料理が違います。
チーズや生野菜はあまり出されませんが、ベーコンや卵料理がこれに追加されます。
さらに、イングランド、アイルランド、ウェールズといった地方ごとに少しずつメニューが違うのもイギリスの朝食の特徴。
アイルランドのアイリッシュ・ブレックファストではハギス(羊の腸を使った詰め物料理)
ウェールズのウェルシュ・ブレックファストではラバーブレッド(アマノリのペースと)
アイルランドのアイリッシュ・ブレックファストではソーダブレッド(パンのようなもの)
地方ごとに様々な朝食が食べられるのもイギリスの魅力です。
伝統的なフル・ブレックファストの内容は変化していますが、
『イギリスでおいしい食事をしたければ、1日3回朝食をとればいい』という言葉があるほど、イギリスは朝食を重視する文化。
イギリスに移住したなら、ぜひ様々な地方の朝食を食べてみたいですね!
フランス ~美食の国には『朝食』の概念がない!?~
美食の国・フランスでは、朝食とびきり豪勢なんじゃ…と思いますよね?
しかし、意外にもフランスには、『朝食』の概念が薄いんです。
パリジェンヌは朝食を食べない、なんて言葉を聞いたことがある人もいるんじゃないでしょうか。
フランスでは、朝食を表す言葉に『プチテジュネ”小さな昼食“』、という言葉があります。
この言葉からもわかる通り、フランスでは朝食、というよりも、昼食の前にとる軽食、という意味合いが強いのです。
そして気になるプチテジュネのメニューですが、意外にもかなりシンプル
パンとコーヒーやカフェオレ、というものが多いんです。
そして、プチテジュネとして人気なパンは意外にも甘いパン
パン・オ・ショコラやクロワッサンを前日のうちに買っておいて、プチテジュネは手早く簡単に食べる、というのがフランスの定番スタイル。
ランチや夕食にこだわる分、朝食はシンプルに済ませているのかもしれませんね。
休日は、プチテジュネを時間をかけて味わうのがフランス流だそう。
フランス・パリは憧れの街として良く名前が挙がりますが、朝の時間をゆったりと味わうこの余裕も、この国を魅力的に感じさせる要因のひとつなのかもしれませんね。
韓国 ~『朝ごはんは一日の始まり』しっかり食べて元気をチャージ!~
韓国は日本と同じように、家庭で朝食を食べる文化が根付いていますが、日本よりもしっかり朝食をとる人が多いです。
というのも、韓国では『朝食は一日の始まり』という言葉があるほど、一日のエネルギーチャージとして朝食を大切にしています。
品目も日本より多いですが、キムチをはじめとする伝統の常備菜をうまく活用することによって、時間のない朝でも多品目で栄養ばっちりの朝食が用意されます。
- 白ご飯『パッ(밥)』
- 汁物『クッ(국)』
- キムチやナムルなどの副菜『パンチャン(반찬)』
- 牛乳(粉乳)『ウユ』
『パンチャン』には四季それぞれの野菜を使った副菜が並べられ、通常1食の朝食に複数のパンチャンが置かれます。韓国のりやチャプチェ(春雨のいためもの)なんかも出されます。
とはいえ、忙しくてこんな朝食が用意できない家庭ももちろんあります。
そんな家庭では韓国風のトースト、『トーストゥ(토스트)』が人気
街中の移動式の屋台や露店、トーストゥ専門のチェーン店もあるようです。
スタンダードな食材は、野菜を混ぜ込んだ薄焼き卵で、味付けはケチャップ。
日本人にも好まれそうな味付けですが、甘い味付けを好む韓国では、ケチャップに砂糖を加えるそうです。
また、お酒の好きな韓国人は、朝食に『酔いざましスープ』を飲む習慣も。
日本では酔いざましとしてしじみの味噌汁が一般的ですが、
韓国では『ヘジャンクッ(해장국)』と呼ばれるスープが飲まれます。
牛の内臓を使ったもの、豆もやしを使ったものなど、地方によってヘジャンクッの中身は異なるようですので、お酒好きな人は各地のお酒を飲んだ翌日に、ぜひ飲んでみてくださいね。
中国 ~朝は外食!通勤ついでに食べる露店朝食がおいしい!~
韓国とは異なり、もっぱら外で食べるのが主流な中国の朝食。
都心部では減りつつありますが、露店で買って軒先で食べるというのが中国の定番朝食スタイルです。
かなりリーズナブルな値段で、お粥や肉まん、揚げパンなどが露店で売られており、出勤ついでに買って食べる人が多いんだとか。
注文を受ける声や様々な料理の香りが立ち込める露店街の風景は、アメ横に行ったことのある方は想像しやすいかもしれませんね。
もっとも定番のメニューは油条(ヨウテャオ)という揚げパン。
大きくて長い、油揚げのようなパンです。お値段も日本円で30円程度で、かなりコスパの良い一品。
お粥や豆乳に浸しながら食べると、食感が変わっておいしいそうですよ。
また、豆腐花(ドウフーフア)という、とろとろの豆腐に薬味と醤油をかけて食べる料理も人気です。
こちらも露店で手軽に変え、お値段も油条と同じくらい。
湯豆腐のような料理なので、日本人にも懐かしい味わいかもしれません。
中国では豆乳を使った朝食メニューが豊富です。
上記に挙げた油条と豆腐花はどの地方でも食べられる大定番ですが、中華料理にも広東料理、四川料理など様々あるように、朝食メニューも少しずつ違うので、少し紹介したいと思います。
- 広東 …お粥、『拉腸(ラーチャン)(米粉の蒸し春巻)』など米を主食とした料理
- 北京 …『焼餅(シャオビン)(ゴマパン)』、『饅頭(マントウ)(蒸しパン)』など、小麦粉を使った料理
- 四川 …『紅油抄手(ホンヨウチャオショ)(辛みワンタン)』
- 湖南 …『熱乾麺(ラーガンミエン)(搾菜、ネギ、こしょうなどの入った混ぜ麺)』
オーストラリア ~朝食には欠かせない!家庭に1つ『○○○○○』~
オーストラリア人は早起きといわれています。
5時や6時に目覚め、ウォーキングや朝食作りをするそうですが、すべての家庭が朝ごはんをしっかり食べるわけではない様子。
気になるメニューは家庭により様々で、
トーストやシリアルにコーヒーだけ、というような家庭もあれば、
トーストにトマト、ベーコンや卵料理とイングリッシュ・ブレックファストに似たしっかり朝食の家庭もあります。
さらには、肉まんやお粥といったチャイニーズメニューを朝食として出す店もあったりと、移民大国らしい一面がうかがえます。
また、朝食は食べなくてもコーヒーは欠かせないという人が多く、カフェ文化が発達しているのも大きな特徴。
平日はささっと済ませる家庭も、休日は家族や友人と、カフェでゆっくりブランチを取る人が多いそうです。
そんなオーストラリアですが、どの家庭にも必ずある、朝食に欠かせない調味料があるんです。
それがベジマイト。
さまざまな野菜をイースト菌で発酵させたもので、独特の塩辛さと発酵臭がします。
(見た目はチョコクリームのようなので、僕は最初、そのギャップで吐きそうになりました…笑)
トーストに塗って食べるのが定番のようですが、オーストラリア人とニュージーランド人以外には不評という噂も…
日本でもカルディなどに売っているので、気になる方は食べてみてくださいね。
まとめ
いろいろな国の朝食をみてきましたが、いかがでしたか?
日本でも朝食はトースト派/ご飯派論争がありますが、世界の朝食を見てみると、地域ごとにちがったり、違う国でも似たメニューだったりと、新しい発見があって面白かったですね。
最後に、国ごとの特徴を見ていきましょう。
- アメリカ …メインはシリアル!オムレツやブレックファストブリトーも人気
- イギリス …シリアルやトーストとコーヒー+地方によって異なる一品。伝統ちのフル・ブレックファストは大ボリューム!
- フランス …昼ごはんの前に食べる『プチテジュネ』。甘いパンをカフェオレとともにササッと。
- 韓国 …『一日の始まりは朝ごはんから』。常備菜を駆使した品目多めの栄養ばっちりご飯。
- 中国 …朝から屋台へGO!どの地域でも食べられる大定番は油条と豆腐花。
- オーストラリア …カフェ文化の充実した移民大国では、トーストと『ベジマイト』が欠かせない!
おしゃれなカフェでコーヒーとベーグルを食べて1日が始まる……なんてシチュエーションは、海外に住んだら絶対やってみたいな