東京都在住の会社員ひらめさん(30代、女性)の英語にまつわる体験談をご紹介!
英語が苦手だった。
その苦手という思考の要因は、興味のなさに根差していたと思う。
周りは英語に縁がない環境だったし、
映画や音楽といった文化にもピンとくるものはなく、
親はいろいろ体験教室など興味を持たせようとしてくれたが、
最低限のアルファベットだけ覚えての中学時代を迎えてしまった。
中学時代は最悪だった。
そこそこ語学に力を入れている学校だったので周りの意識も高く、
最低限だけでは友達にもついていけなかった。
単語のアルファベットを覚えるだけでも大変で、
簡単なスペルでさえ友達の前で間違えるという失態を犯してしまい、
もう単位さえとれればよいっ!
と割り切って中学3年間を過ごした。
受験をなんとか乗り切り、
高校3年間も同じようにやり過ごし、
英語を使わず大学に入ったのはよいが必修単位に英語が何単位か必要と知り、
さすがにきちんと英語を勉強できる最後の機会じゃないかと考え直し、
多少でも本腰を入れようと決心した。
まずは、Yesterday。
まず、何をしようかと考えたときに
王道の英語の歌を覚えて分析、和訳をしてみよう!
と思いついてその教材にあのThe Beatlesの永遠の名曲、
Yesterdayを選んだ。
この曲を選んだのは、
- よく聞いてきたので耳で覚えていた
- 意味や単語はわからないが
曲やメロディーは素晴らしい! - 中学からでも教材に選ばれているということは、
そんなに難しい英語を使っていないだろう
という後ろ向きの理由からだった。
さて、そのYesterdayの歌詞。
Yesterday, all my troubles seemed so far away
Now it looks as though they’re here to stay oh, I believe in yesterday
(引用元:Musixmatch)
♪Yesterday~だけはさすがに知っていたが、そこからの文節や文脈がもうアウト。
音だけで覚えていたので聞き取れていなかった単語もあり、
音だけで意味を拾うのは不可能。
そもそも最初のこの一文だって私には
♪イエスタディ オー マイ トラブ スィーソ ファーラウェイ~♪
と思っていたので聞こえてもいなかったということも判明。
色々へこみながらも勉強を進めていくと、
思った通り単語ですらそんなに難しいものは使っていなくて、
単語の意味を調べるだけでも簡単に意味を把握することができた。
意外とイケるかも…。
これに気をよくして The Beatlesの他の歌詞を次から次に訳していった。
単語だけではさすがに精緻な訳はできないが、
答え合わせとして他訳も突き合せて意味を把握すると、
何となく音だけで覚えていた歌が文章として体の中に入ってくる感覚が分かった。
海外へ!~1か月の短期留学~
英語の成績としてはそんな飛躍的に上がったという訳ではなかったが、
意味が分かってくると授業もそんなに苦痛でなくなり、
多少積極的に英語に対して取り組めるようになった。
そして、調子に乗った私は、
大学が募集していた1か月の短期留学に応募することにした。
場所は東海岸で、当時イチローが活躍しており、
試合を見に行ければという下心があったが、
それでも自分としてはずいぶん思い切った挑戦だった。
向こうでホストファミリーを紹介され、そこで歓迎会を開いてもらえることになり、
私は一緒にお世話になることになった一つ年上の先輩に
何か簡単な出し物とかできないかと相談した。
先輩:手品とかできる?
私:無理です
先輩:…だったら歌とか
私:しかないですね、
というかそれしかできないですよね
ココはやっぱり日本語の歌より英語でしょう
と知っているレパートリーを挙げていく。
彼女は私よりも英語に興味があり、その当時流行っていた洋楽を次々挙げてくれたが、全く聞いたことのない曲やちょっと聞いたことがあるというだけで人前で歌おう
という度胸が私にはなかったので、先輩には申し訳ないが、
私の知っている曲から選んでもらうようにお願いした。
私の歌えそうな曲はどれも英語勉強のお手本教材なものばかりだったので
彼女的には物足りなかったかもしれないが
嫌な顔をしないで、いくつか選んでくれた。
簡単な音合わせだけの練習だけだったが、
耳になじむまで聴き歌い込んだ曲だったので、
本番は自画自賛だが、なかなかうまく歌えたと思う。
ホストファミリーはまだ若い夫婦と赤ちゃん。
私達が歌うと喜んでくれ、特に奥さんは感激して私達をハグしてくれた。
「ありがとう、とても素敵だった。私、Beatlesが大好きなの」
お世辞もあったと思うが、この体験で
英語ができるって、コミュニケーションって素敵だな
と本当にしみじみ感じた。
大学での勉強、放課後、
休日のショッピング、
友人達とのランチ、
ホストファミリーとの交流、
そして行きたかった野球観戦。
楽しい留学生活を送ることができた。
まとめ
もともと引っ込み思案な私だったが、勇気を振り絞りたった1か月だけだったが、
留学を果たしたことで自分の中で英語に関するネガティブな考えが
多少なりとも変わった。
英語の成績は劇的に上がった……というわけではなかったが、
やはり語学というのはコミュニケーションの一手段である以上、
伝えようという気持ちが一番大切だと私は思う。
そういう気持ちがあったからこそ、
カタコトでもアメリカ留学で楽しく過ごすことができたし、
事前の我流でも下地の勉強があったから、
向こうのホストファミリーの中にも飛び込んでいくことができた。
英語ができて?
という意味ではそんなにできたわけでもないが、私の世界は広がった!!
あと一歩踏み出す勇気が出ないという方、
思い切って飛び込んでみたら意外と大丈夫だったという記事も参考してみてはいかがでしょうか。
こちら⇒単語でも伝わる!英語に自信がなくても、通じる楽しさを感じた私の留学体験談
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