TOEICを何度も受けているのに点数がなかなかアップしない、いつの間にかあまりスコアアップすることなく何年も経ってしまった、という人もいるのではないでしょうか。
今回は短期間にTOEICスコアを100点~200点伸ばす方法を分析してみました。
結論から言うと、何か月で何点アップさせるのかという目標を立てて、そのために必要な時間を確保して集中的に勉強することが必要になります。
そして、自分の得点の傾向をつかみ、試験慣れするためにもTOEICの本試験を勉強期間中にできるだけ受けることをおススメします。
「大変だな」と思う人もいるかと思いますが、短期集中した方が費用対効果が高く、時間を有効活用できるので、期間を決めて勉強することをおススメします。
- 中学校レベルの英語は理解している
- TOEICは何度か受けたことがある。
- TOEICを受けてもなかなか点数が上がらない
- 短期間で集中してスコアアップするために1日の勉強時間をある程度確保できる
TOEIC得点アップに必要な項目を全て数値化してみる
何か月で何点アップさせたいのかを決める!
短期間でTOEICの得点をアップさせるには強いモチベーションが必要です。まずは目標を定めましょう。
例えば、「あと3か月でTOEICを200点アップさせる」「2ヵ月でTOEIC150点アップさせる」等、自分で目標を建ててみましょう。
そして、目標を目につく所に貼っておくことをおススメします。スマホのメモを使う人はメモに書いて日々見直すのもいいでしょう。
そして掲げた目標を毎日見て、音読してみましょう。
目標を見て、読むことで目標を脳に刻んでマインドセット(物事の見かた、考え方)を変えていきましょう。最初は「こんな目標無理かも・・・」と思っていた目標も、日々音読して脳に刻むことで「できるかも」と思ってきます。
設定期限までに何時間勉強すればいいのかを割り出す
三枝幸夫氏が、現在のスコアから目標スコアに達するにはどの程度の時間が必要かを表にして示しています。
出典:Oxford University Press 『A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success』P.6, Saegusa 1985
左側に現在のスコア、上部に目標点数があります。交わるところが必要な学習時間になります。
現在のスコア450点 ⇒ 目標スコア 650点 450時間の勉強時間が必要
現在のスコア550点 ⇒ 目標スコア 650点 225時間の勉強時間が必要
現在のスコア650点 ⇒ 目標スコア 750点 225時間の勉強時間が必要
自分で立てた目標を元に、何時間の学習が必要かを表から読み取ってみましょう。そして1日当たり何時間の勉強が必要かを割り出してみましょう。
例えば、3か月でTOEICスコアを650点から750点アップさせるためには225時間の勉強時間が必要になります。3か月を90日とすると、225時間÷90日=2.5時間/日の勉強が必要になります。
毎日平均的な勉強時間が取れない、という人は週単位で勉強時間を考えると良いと思います。先ほどの例を挙げると、2.5時間/日を週単位の勉強時間に直します。2.5時間×7=17.5時間 それを平日と休日に振り分け直してみましょう。
例えば、上記の3か月で225時間の勉強時間が必要な人で、平日は2時間しか時間が取れない場合は平日の勉強 2時間/日、土曜日3.5時間/日、日曜日4時間/日 =合計17.5時間 などと土日に多めに勉強する時間設定をしてみましょう。
1.3 時間管理ツールを活用してみよう!
1日に必要な勉強時間は分かったけど、できるかな・・・と思う人もいるでしょう。
目標期間と点数を設定したけど、できるか心配、という人のために時間管理ツールを4つご紹介しますね
アプリ名称 | 対応機種 | 特徴 | メモ |
Toggl |
iphone/Android デスクトップ Google連携可能 |
・スタート/ストップで時間管理 ・とにかくシンプル ・カレンダー機能 ・レポート機能 |
簡単操作にこだわる人向け。 |
ATracker |
iphone Android |
・スタート/ストップで時間管理 ・円グラフ・棒グラフで視覚化 ・アラームあり |
視覚に訴える管理が好きな人向け |
Hours | iphone |
・タイマータップで時間管理 ・つけ忘れ機能で簡単に修正 ・自由に項目作成可能 ・タイムライン機能 |
後から記録をすることが多い人向け |
Be Focused | iphone |
・スタート/ストップでバイブ ・タスク管理機能 ・作業時間と休憩時間の設定 |
作業と休憩を繰り返しながら作業をしたい人向け |
Toggl (トグル) スタート/ストップ ボタンを押して行動するだけ!
とってもシンプルで使いやすいアプリです。
何か行動をするときに、行動名称を記入して、スタートボタンを押します。行動が終わったらストップボタンを押すだけです。
例えば、「TOEICリスニング」と行動を記入して、スタートボタンを押し、リスニングが終わったらストップボタンを押す、という感じです。
行動を記録したら、レポートで自分の作業内容を確認する事ができます。
1日のうち何にどれくらい時間を使っているのかを把握することができるので、レポートを見直してTOEICを勉強する時間を確保することができます。
ATracker 1タッチで時間を管理できる優秀アプリ
ATrackerは自分でカテゴリーを予め作成しておいて、特定の行動をするときに、タップして行動開始と終了を記録することができるアプリです。後から棒グラフや円グラフで自分の行動記録を見直すことができます。
アイコンが何百種類もあるものGoodですね。アラームのセットもできるので、勉強時間にアラームセットをするのも良いですね。
Hours 時間追跡の機能がついた時間管理アプリ
Hoursも他アプリと同様に1タップで記録の開始と終了を行うことができます。項目も自由に作成可能なので、「TOEICリーディング」「TOEIC単語」など項目を作成し、勉強時間を記録することができます。
タイムラインを見れば、どの項目にどれくらい時間を使ったかを見る事が可能です。
また、時間追跡機能がついているので、記録し忘れても手動で作業開始/終了時間を修正することができます。
Be Focused ポモドーロ・テクニックに基づいた時間管理アプリ
ポモドーロ・テクニックって何?と思った人も多いと思います。ポモドーロとは、イタリア語で「トマト」のこと。ポモドーロ・テクニックを考え出した、イタリア出身のフランチェスコ・シリロがトマト型のキッチンタイマーで時間を区切って勉強をして上手くいったことから名付けられました。
ポモドーロ・テクニックとは、短時間の集中(25分)と休憩(5分)を繰り返すことで、効率よく集中力を持続させる時間管理術です。
①タスクを決める
②25分の作業
③5分休憩
④25分の作業と5分の休憩を4回繰り返す
⑤長めの休憩をとる
Be Forcusedには work interval (作業時間) と break interval (休憩時間) がポモドーロ・テクニックに基づいて設定されています。上記の25分と5分に縛られることなく、自分の好きな時間を設定してみましょう。
勉強時間を確保しよう
短期間で成果を上げるには勉強時間の確保は必須
TOEICのスコアを短期間でアップさせるには勉強時間を確保しなければいけません。朝起きてから寝るまでの時間を見直して、勉強時間をどこに組み込めるかを考えましょう。できれば1日の行動のスケジュールを作成し、前述のアプリを使って時間管理をしてみましょう。
スキマ時間を上手く活用する
1日の時間を見直して勉強時間を確保しても、「まだ足りない・・・」という人もいるかもしれません。TOEICのスコアを3か月で100点上げるだけでも毎日2.5時間ほどの勉強が必要です。そこでスキマ時間にも勉強をする習慣をつけてみましょう。
例えば、会社員であれば電車やバスを待っている間、ランチ時間、夕飯を食べてから等、もう一度自分の行動を見直してみましょう。
1日最低でも2時間~3時間かそれ以上の時間を日々確保して勉強してみましょう。
週単位で勉強時間を考える
1日の勉強時間を3時間と設定したとしても、残業や突然の予定などで達成できないこともあると思います。目標の勉強時間が何日か続いてしまうと、やる気が減退してしまうかもしれません。それを防止するためにも勉強時間は週単位で設定することをおススメします。
例えば、平日3時間×5日=15時間の勉強をするはずが、12時間になってしまった。その場合は休日にできなかった3時間の勉強を組み込んでみましょう。
平日勤務の会社員の人は特に土日祝日を活用しての勉強時間を調整するようにしてみましょう。
TOEIC試験をできるだけ受けてみる
目標までの期間中は毎月TOEICを受験しよう
毎月はちょっと・・・と思った人がいると思います。受験料も6,490円(税込)(2020年04月現在)と、決して安くありません。
それでも短期間で集中して成果を上げるには、TOEICの傾向対策や本番の雰囲気にも慣れることが必要です。緊張して実力が発揮できなかった等の実際の試験状態に慣れるためにも、目標の月までは毎月TOEICを受験することをおススメします。
短期間で成果を上げたいなら、軽いプレッシャーを自分にかけて、「勉強をしなきゃ」という気持ちになりましょう。実際の試験を毎月受けるとなると、それなりの準備をしよう、という気持ちになるもの。日々の勉強にスパイスを与えるためにも毎月受験することは有効です。
出典:TOEIC web siteより
またTOEICの得点が900点以上ある人でも75分のリーディング時間に100問を解き終わらない人も多いです。毎月受験することで自分のリーディング時間配分を掴んでいきましょう。本番の雰囲気は家で問題を解くことと全く違います。実践を積むことでリーディング問題を解くペースが分かっていきます。
お財布が痛すぎるのでちょっと無理!という人は公式問題集を本試験と同じ時間を計って解くことをおススメします。
結果を分析して弱点を補強する
TOEICテストの結果はオンラインでは試験後、約3週間すると閲覧することができます。スコアから自分はリスニングとリーディングのどちらが弱いのかを見てみましょう。そこで今後重点的に勉強するのはどちらなのかを判断します。
下記の画像は、TOEICの公式サイトにある公式認定証になります。
出典:TOEIC web siteより
こちらの公式認定証はA~Dの部分に分かれています。
A:写真、名前、生年月日等が記載されています。
B:リスニング、リーディングの各スコアとトータルスコアが記載されます。
C:獲得したスコアをもとにした英語力の長所が書かれています。
D:アビリティーメジャード/項目別正答率
スコアシートで注目すべきはDの部分です。リーディング、リスニングはそれぞれ5項目に分かれています。
その項目を見ることで自分の弱点は何かを分析してみましょう。
公式問題集を毎週解いてみよう
毎月のTOEIC受験とともに、公式問題集を毎週解いてみましょう。TOEICはリスニングがPart1からPart4まであります。
出典:TOEIC web siteより
リーティングは以下のPart5からPart7まであります。毎週公式問題集を解くことで、各パートに慣れていくことができます。
出典:TOEIC web siteより
また、本番と同様にリスニング(45分)、リーディング(75分)を計って解くことで、問題を解くペースを掴んでいくことができます。本番に備えて各パートにどれだけ時間を配分すればいいかを考えてみましょう。
そして、できなかった問題について、覚えるまで復習をしてミスを減らしていきましょう。
TOEICスコアを短期間でアップさせる方法まとめ
①自分の目標を設定する。例えば、3か月でTOEICを600点から700点にアップさせる。
②目標達成に何時間の勉強が必要かを割り出して、1日そして週当たり何時間勉強が必要かを考える。
③時間管理アプリを使ってみる。
④自分の1日の行動を振り返ってスキマ時間もTOEIC時間に充てるようにする。
⑤TOEIC本試験を毎月受けて、どのパートが出来なかったか分析する。
⑥公式問題集も毎週解いてみる。
特に重要なのは、TOEICの目標点数と勉強期間を定めることです。ダラダラと勉強を続けるよりは、期間を決めて勉強をする方がモチベーションアップになると思います。
TOEIC勉強法と言っても様々な方法がありますが、まずは上記の方法でやってみてはどうでしょうか。行動してみると、何かしらの気づきがあるはずです。気づいた点を勉強法に活かしてオリジナルの勉強方法を確立して、ぜひ短期集中でTOEICスコアを大幅にアップさせてください!
また、TOEIC学習には